お風呂の排水溝の流れが悪くなり、市販のパイプクリーナーを試しても、物理的に掃除をしても、一向に改善しない。そんな時、多くの人が「まだ自分で何とかなるだろうか」と「もう業者を呼ぶべきか」の間で悩むことでしょう。しかし、判断を誤って無理な対処を続けると、事態を悪化させてしまうこともあります。ここでは、速やかに専門業者に助けを求めるべき危険なサインについて解説します。 まず、最も明確な判断基準は「固形物を落とした心当たりがある」場合です。シャンプーのキャップやカミソリの刃、おもちゃなどを誤って流してしまった場合、パイプクリーナーは全く効果がありません。ラバーカップなどで無理に圧力をかけると、固形物をさらに奥へと押し込んでしまい、修理がより困難で高額になるリスクがあります。心当たりがある場合は、すぐに業者に連絡してください。 次に、「複数の水回りで同時に流れが悪い」場合も、すぐに業者を呼ぶべきサインです。浴室だけでなく、キッチンや洗面所でも同時に流れが悪くなっているなら、問題は各部屋の排水管ではなく、家全体の排水が集まる屋外の「排水桝」や、その先の配管で詰まりが起きている可能性が高いです。これは個人で解決できる範囲を完全に超えています。 また、「市販の薬剤を何度使っても全く効果がない」場合も、専門家の助けが必要です。これは、汚れが薬剤では分解できないほど固く石のように固着してしまっているか、あるいは排水管の構造的な問題(勾配が緩いなど)が原因である可能性を示唆しています。 そして、「浴槽の水を抜くと、洗い場の排水溝から逆流してくる」という現象も、排水管の合流部以降で深刻な詰まりが起きている証拠です。 これらのサインは、もはや家庭でできる応急処置の限界を超えていることを示しています。無理をせず、プロの知識と専用機材に頼ることが、問題を最も安全かつ確実に解決するための賢明な選択なのです。
排水溝の流れが悪い!業者を呼ぶ判断基準